小宮山剛

2020年8月5日5 分

椎葉村の絶景(ふりかえり、おかえり)

最近は椎葉村図書館「ぶん文Bun」のことばかりアップしていて、このブログを毎度ご覧いただいている奇特な方(そう、あなたですよ)は「椎葉村は町中にあって、秘境という割には私たちの住んでいるところと変わりないじゃない」などとお思いのことかもしれない。

たしかに、ある意味ではそうかもしれない。椎葉村にはコンビニこそないが、村の中心部には郵便局もAコープも、とても素敵なカフェ・ベーカリーもある。全戸に光ファイバーだって通じている。すごくいい。近代的だし、都会的だ。

しかしそれはあくまで「ある意味では」という限定的な見方における話である。

時として人は「ある意味では」の視点のみでものごとを判断し、感情の齟齬を起こし、それが恋人同士の小さなもめごとに発展し、恋人同士のもめごとは家族間の軋轢にレヴェル・アップし、家族間の軋轢はいつの間にか地域と地域をめぐる騒乱へととめどない連鎖を繰り広げ、その騒乱はあっという間に国家の存亡をかける動乱にかたちを変え、いつの間にか世界は勘違いによって滅亡してしまう。そんなことだってあり得るのだ。

何の話だっけ。


・・・つまるところ僕がここで申し上げたいのは、椎葉は図書館が素晴らしいだけでなく、また生活インフラがいろいろと整っているだけでなく、いわゆる地方の暮らしというか田舎暮らしの良さ…風景の美しさ…受け継がれてきた文化の重み…営々と流れる時の麗美…などなどにおいても、すごいよ。ということである。

「すごいよ」とはなかなか、ざっくばらんもいいところである。ここ椎葉村は、「日本三大秘境のひとつ」である。文句はなかろう。日本で一番すごいと言っても差し支えなかろう。

「何が?」なんて聞いちゃいけない。そんな無粋なお人にはそっとほっぺにキスをしちゃ


いけない。さっさと本題に入らなければならない。今日のお題は「椎葉の美しい景色をご覧にいれたい」の一言に尽きるのである。恋人同士の諍いもコンビニも、ほっぺにキスも関係ない。一切関係ないのだ。

・・・まず椎葉の景色を振り返ってもらうのに良い資料として、2019年に僕が書き溜めてきたブログ記事をご紹介致したい。

下記の記事一覧が最近の読者さんに思い起こさせる感情はきっと「椎葉、すごくね?」とか「椎葉はいいなぁ、やっぱり」とかいうものだろう。それはそれぞれのお立場や住んでいる地域、あるいは人生経験の多寡によって変わってくる印象の大小であるだろう。

あるいは「写真がへたくそだな」などと思われる方がいるかもしれないが、そんな場合はそっとTwitterにでもつぶやいてもらえばよろしい。僕には言わないでね、傷つきやすいんだ。とても、vulnerableなんだよ・・・

椎葉の景色を振り返ってみよう!!

・2018年12月 椎葉

・2019年1月 椎葉

・2019年2月 椎葉

・嗚呼、つばめ殿

・2019年3月 椎葉

・2019年4月 椎葉

・2019年5月 椎葉

・2019年6月 椎葉

・2019年7月 椎葉

・2019年8月 椎葉

・2019年9月 椎葉

・2019年10月 椎葉


・・・記録はここまで、である。「2019年10月 椎葉」の記事を書いたのが2020年2月4日ということから察するに、以降はぶん文Bunの開館に向けて突っ走ってきたというわけだ。その記事以降、僕はほとんど図書館のことしか語ってこなかった。もう、図書館の人というよりは、図書館そのものになってしまったみたいだ。情報組織の権化として、僕は九州の中心にある椎葉の中心でくるくると回り続けていたのだ。

それではいけない。僕はクリエイティブ司書であり、ただの司書であってはならないのだ。それがどういうことなのかというと、未だによくわからない。ぜんぜんわからない。Creative…そんな言葉を自己紹介で使う輩がいたら、僕だったら二度と口をきかないよう努めるはずだ。

何の話だっけ(二回目)。


そうであった。かつての椎葉の景色を振り返ってもらったところで、今日は小宮山のお気に入り「椎葉の絶景」をご覧にいれたいのだった。

椎葉村といえば僕の過去ブログにもあるとおり「仙人の棚田」がとっても人気なのだが、小宮山のおススメ随一のスポットは「大久保のヒノキ」である。「スポット」という言葉を使ったけれど、とても霊性の高い神妙な場所であるので、大勢でもって「パワースポットだぁ」みたいなノリで訪れることはないよう心に留めていただきたい。神社にお参りするとか、神楽を拝観するとか、そうした行いと同等の恭しさをもって訪問されることを切に願う。

(もちろん、2020年8月現在猛威をふるっているコロナウィルスの影響が下火~撲滅してから、椎葉には来ていただきたいと思う。お互い、クールにいきましょう)

そんなわけで

突如として大久保のヒノキどん!(過去写真)

大久保のヒノキ

【大久保のヒノキを動画で堪能】

① ヒノキまでの参道から眺める椎葉の山々を動画でどうぞ

② 大久保のヒノキさまとご対面、その瞬間を動画でどうぞ

③ 大久保のヒノキさまを眺めた後青空を拝む動画をどうぞ

④ そんな御神木を下から見上げて歩いてみる動画をどうぞ

・・・ちなみに、国道265号から大久保のヒノキへ向かう途上にある「十根川神社」さん、またそこに鎮座まします「八村杉」(やむらすぎ)さんもかなり雰囲気のある大御所です。こちらも、ぜひ静謐で厳かなお気持ちでご覧になることをお薦めいたします。

そんなわけで

十根川神社どん!(過去写真)

十根川神社さんの鳥居

【十根川神社・八村杉を動画で堪能】

① 十根川神社さんの手水舎をただ眺める動画

② 八村杉さまの周りをぐる~っと眺める動画


・・・いやはや、こうして動画で夏の風景を眺めそこから聞こえる蜩(ひぐらし)の声を流していると、世間でコロナウィルスが猛威をふるっていることなんて忘れてしまいそうで…。

でも、たしかに危機はあるのでしょう。実態はなくとも、畏れなければならぬものがあるのでしょう。それが何なのかはさておき…。

昨今、Katerie(かてりえ)椎葉村図書館「ぶん文Bun」・コハチローのTwitterを通して、椎葉に来たくても来れない…という方がたくさんいらっしゃるのだと知りました。皆さんとても真摯に、今は椎葉に来ることをお控えいただいているとのことを伺いました。

普段は大久保のヒノキさんや神社さんのような場所で動画を撮ることを好まないのですが、遠くにいる人にも椎葉を近くに感じてほしい、いつか椎葉に来る日を楽しみにしてほしい、椎葉にいつかお越しいただいた暁には民宿に泊まりたくさんの時を過ごし美味しいものをたくさん食べて推しの聖地をどっぷりめぐりお土産を山のように買ってほくほくで帰ってほしい、なんならそのまま住んでほしい。

・・・なんだか欲のかたまりのように「ほしい」を繰り返しましたが、そんな未来が近くやってきて「コロナなんてあったね~」と笑えるようにと願い、今回の投稿をした次第です。

全国・世界に、椎葉の美しい風景が広まればと願っています。切に。

(小宮山剛)

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